令和2年7月4日㈯、第1回鉄眼プロジェクト開催の日がやってまいりました。
小雨がそぼ降る午前中、ゲストの方々が順次お見えになり、それぞれセッティング等を開始されました。その中、今回のイベントに一方ならぬ尽力を賜っておりました寺田尼僧様より、お祝いの飾り品として、長さ3メートルにも及ぶ立派な横軸と、大型の見応えのある扇子を賜り、急遽、本堂に荘厳させて頂きました。
12時半を過ぎる頃、ご参加者様が次々にご来山くださいました。
そして予定通りの午後1時、宝蔵院盛井住職による鉄眼禅師遷座法要が始まり、長年にわたり収蔵庫内におられました鉄眼禅師が、本堂にて開眼されました。
等身大の立派な鉄眼禅師座像がより一層、存在感を増され、我々衆生を慈愛の御心で見守って下さっていることを、改めて実感できた瞬間でもありました。
次に収蔵庫に場所を移し、盛井住職の案内により、鉄眼版一切経版木の歴史などを学んで頂きながら、熟練の刷り師・矢野様の330年以上前の版木を用いた手刷り印刷の実演を身近にご覧頂き、また、木版手摺経本出版社の貝葉書院の社長からの興味深いご説明なども賜り、お二方様のご厚意により盛りだくさんの見学内容となりました。
そしていよいよ、午前中よりずっと休憩なしでリハーサルをされ、調子を整えておられましたShavdo氏(シャブドーの意味は『神の音』)の虚鐸 (尺八の一種)献奏が始まりました。
幾ばくかの雨音と重なり、今まで経験したことのないような、何とも幻想的で神秘的な世界へといざなって頂きました。遥か彼方の天から降りしきる雨粒と、Shavdo氏が織りなす音色が溶け合い、自分と他という境界線が解け出し、全てが一体となるような、そんな穏やかな時空が展開され、聴くもの皆、魅了されました。
次に、今回のサプライズゲストとして密かにお招きしておりました長野県在住の現代風景画家・山下康一様に、独自手法の厳峻な墨絵を披露して頂きました。その重厚な白と黒と無が織りなす世界は、見ている側が、いつの間にか見られる側へと立場が逆転し、自問自答の無間の闇にのみ込まれてしまいそうな、そんな見る者が試されるかのような凄みのある作品に、鑑賞者の皆様も感歎の声をあげておられました。
そしてその後は、大正園茶舗の奥村社長から献茶頂きました「玉露/和の香」にて一服、自然の確かな香りを味わいながら、ご参加くださいました皆様と座談会形式で交流を深めつつ、第1回目のプロジェクト開催を祝う宴席をささやかながら設けさせて頂きました。
今回の第1回目のプロジェクト開催にあたり、たくさんの皆々様からの有難いご協力や、温かいご支援を賜りました事、心より感謝申し上げます。
また、開催日当日も、お祝いにかけつけてくださいました知人の皆様はじめ、お初にお目にかかりました皆様からも、様々にサポート賜りましたこと、重ねて御礼申し上げます。
開始前の受付時から、テンヤワンヤしておりました所からのサポート、本当に有難う御座いました!本当に助かりました!
以上、簡単では御座いますが、取り急ぎ、第一回鉄眼プロジェクト開催報告とさせて頂きます。ゲストの皆様はじめ、ご参加、ご協力くださいました皆々様、本当に有難う御座いました。心より感謝申し上げます。
合 掌
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